自社の強みを考えるタイミングは、
HPを作る時、チラシを作る時、
広告を打つ時、お客様に営業する時などです。

とはいえ、

「何を発信したらいいの?」

「うちの強みはなんだろう?」

「特徴っていってもうちは特殊な業態だし・・・」

など、ぼんやりとしていて、
実はあまり深く考えた事がない方もいるかと思います。

いや、考えていたとしても、
相手に”上手く伝わる表現まで”
作り上げている起業家は少ないです。

はたしてその強みは本当にお客様に届いていて、
自社の理想の集客を担っているでしょうか?

一度時間を作って考える価値は十分にあります。

その強み「本当に強み」になってますか?

もし競合他社も同じ事が強みとしていえる場合、
それはさして強みとはいえません。

強みをPRするという事は、
数ある中似たような会社の中から
自分だけを選んでもらうためだからです。

中途半端な例として、
コワーキングスペースを例にあげてみます、

当店の特徴は
「フリードリンク完備」
「高速Wi-Fi完備」
「充電器貸出や電源フリー」
です!

「フリードリンク完備」→他店でもある

「高速Wi-Fi完備」→高速の定義が不明確で今どきはどこでも早い

「充電器貸出や電源フリー」→これもコワーキングスペースなら当たり前

と、ただ業界の特徴や説明程度になってしまっている
ケースが思いのほか多いです。

これでは横並びに扱われて、
選んでもらう事は難しいです。

横並びになると、確実に違いのある
「価格」だけで見られてしまうようになります。
※店舗の場合は立地など

数多くの中から選んでもらうため「USP」を作ろう

そこで突然ですが、「USP」 
というマーケティング用語をご紹介させてもらいます。

※USP(ユーエスピー、ユニーク・セリング・プロポジション = Unique Selling Proposition)の略です。

U ユニーク・・・独特な
S セリング・・・売り込む方法
P プロポジション・・・提案

つまりその
ビジネスやサービスの独自の売り
のことを言います。

他にはない、
自社のみの、
差別化されたPRポイントです。

真の強みをさらにさらに、
深く掘り下げてます。

他店には真似できない、
うちにしかないものはこれです!
と自負が湧くまでです。

まさに、

顧客を絞り込み

競合他社と土俵をずらす

他社と強みがずれていたり、
そこにしかない特徴であり、

それを必要とした人に
しっかり届けさえすれば、

価格や立地を乗り越えて集客ができるという
マーケティング的発想です。

このUSPをしっかり明確にすることは、
マーケティングや広告、
しいては集客を成功させるにあたり
とても重要なポイントとなります。

USPの有名な事例

USPといえるくらいの強みが見えて
差別化が図れそうなくらい考えたら、

いかに印象的にユニークにわかりやすく伝えるか

かも大切です。

自社のUSPは自社だけが提示できる
顧客に対しての利益であり、
メリットでなくてはいけません。

そして大きく成功した企業やビジネスは、
必ずインパクトのあるUSPを持っていると言えます。

皆さんも目にした事があるであろう、
いくつか成功例を挙げてみたいと思います。

①ドミノ・ピザ

『熱々でジューシーな美味しいピザをお宅まで30分以内にお届けします。間に合わなければ代金は頂きません』

②ニトリ
『おねだん以上ニトリ♪』

③ライザップ
『結果にコミットする!』

どれも、一度は聞き覚えのある言葉ではないでしょうか。

ドミノ・ピザを解説すると
かつて時間的保証が明確化されておらず、
いつ届くかわからない。。。

というピザの宅配で、
『30分以内に届ける。できなければ無料にします』
ということを約束するUSPを打ち出すことで、
顧客に安心を与え、求められる企業へと成長しました。

「30分以内にピザが欲しかったら”ドミノ・ピザ”一択だよね。」

とお客様に思ってもらえたら勝ちなわけです。

このように競合ができることであっても、

他社が打ち出していない
具体的な約束や強みを
わかり伝えること=キャッチコピー
も大事なわけです。

USPの作り方・考え方のコツ

その上でUSPとは以下の点を考慮したものである必要があります。

①全員に好かれなくてもいい
100人中100人に求められるビジネスなどこの世に存在せず、
それを求めすぎてしまうと、
サービスが抽象化したり、
結局なにが売りなのかがわからなくなってしまいます。

②タイミングを間違えない
自社のUSPは競合他社がまだどこも打ち出していないもの
であることがもちろん大事です。
すなわち競合他社の分析、とても重要です。

③顧客の欲求がまだ満たされていないもの
同じ商品でも自社のものを選んでもらうためには、
一部の人でもあればいいな。
こうなればいいなと思っているものである必要があります。

決して奇抜であったり、
極端でなければならないわけではありません。

そしてUSPの作りにはアウトプットが欠かせません。

①そのビジネスの業界の常識を最低10個洗い出す

②自社の強みやできることを最低10個洗い出す

③同業他社を調査して上記の強みと被っていたら外す

④お客様になぜ自社を選んでくれたのかを聞いてみるorアンケートをとる

USP作りは”今、これから”の棚卸しになる

自社の特徴やできることをもう一度洗い出し、
それをどう伝えることが大事かを
一度考え直して見てはいかがでしょうか。

創業時よりも強みが変わっていたり、
競合他社の動きや状況、
PR内容も変わってきているものです。

今からでもぜひ一度時間を取ってみて、
USPを作る工程だけでも棚卸しになります。

そして”今、これから”他社が追随できない、
さらなる強みを見出すヒントが見えてくるはずです。